ECOを中心に実務の場面へ道が広がる本と、その横に置かれた厚い本を前に考えるビジネスパーソン

PMP試験は、PMBOKガイドだけから出題されているわけではありません——ECOにそう書いてあります

野村(Nick)です。

文章が長すぎると、なかなか最後まで読んでもらえないので、短く読み切れる短文シリーズも作ることにしました。

「PMBOKガイドを読めば、PMPに受かりますか?」

YESでもNOでもありません。ただ、PMP試験はPMBOKガイドだけから出題されているわけではありません。

これは私の意見ではありません。PMIが公開しているPMP Examination Content Outline(試験内容の概要:ECO)の2026年7月版に、こう書いてあります。

The PMP certification exam is not written according to any single text or singularly supported by any specific reference.

訳すと、「PMP試験は、特定の一冊のテキストに沿って書かれたものではなく、特定の参考書だけに裏づけられたものでもない」です。

1996年版から第8版まで、PMBOKガイドを全部読んできた私が書くのも妙な話ですが。

じゃあ、何から出るのか

ECOです。

ECOは、PMIが行った職務分析(job task analysis)をもとに作られています。プロジェクトを率いる人が、実際にどんな仕事をしているか。それを実務家が洗い出して、試験の範囲にしたものです。

問題を書いて、何度も見直しているのも、その分野の専門家(Subject Matter Expert:SME)です。PMIは、彼らがよく参照する本の一覧も出していますが、「参考までに」という位置づけです。特定の教材を推薦もしていません。

PMBOKガイドは、その「よく参照される本」の一冊、という扱いです。

それでも、PMBOKガイドは読みます

PMBOKガイドそのものを問う問題は、出題されません。けれども、PMBOKガイドを理解していないようでは、合格はできません。基本的には、丁寧な理解が必要だと私は考えています。

弊社の講座は、PMBOKガイド第8版を持っていることを受講条件にしています。矛盾していると思いますか。

ECOに書いてあるのは、試験で問われる「タスク」の一覧です。なぜそのタスクをそうするのか、までは書いてありません。その「なぜ」を探しに行く本として、PMBOKガイドを使います。

ただし、器用な人もいます。実務経験がPMBOKガイドにわりと近く、しかも、ガイドのような標準と自分の体験とを突き合わせることに慣れているタイプの人です。外資系で働いていたり、業務をプロセスで捉えることが日常だったり、英語の文献や、さまざまな標準を読み慣れていたりする人にとっては、PMP試験は取り組みやすい試験です。こうした人は、PMBOKガイドを丁寧に読まなくても、ECOを中心とした35時間の受講とPMI Study Hall、それに世の中に出回っている資料やAIの一般的な解説だけで、合格できてしまいます。

しかしそれは、もったいないのです。PMPは、視座を獲得する時間にすべきです。視座の獲得には、PMBOKガイドをきちんと学習することをおすすめします。

やること

  1. まずECOを読む。 英語版のPDFが無料で公開されています。
  2. PMBOKガイドは、ECOのタスクの理由を探しながら、きちんと学ぶ。 丸暗記する本ではありません。
  3. 問題演習では、知識より判断を練習する。 PMP試験が見ているのは、状況に応じた判断です。

練習には、無料で公開している300問を使ってください。

「PMP試験にどう向き合うか」は、毎週月曜15:00からの無料説明会で話しています。


参考資料

PMP、PMBOKは、Project Management Institute, Inc.(PMI)の登録商標です。

PMP・CAPM の試験対策コース

無料の練習問題(PMP 300問・CAPM 200問・ケース演習 8ケース)と、自己学習・チーム学習・個別学習の3形態の PMP 試験対策コースを用意しています。

コース一覧を見る