野村です。今日は寒くて、なんとなく体調が悪いのです。さて、今日は、これからPMPを受験しよう、という方向けの、学習のヒントです。

PMP試験の厄介さは、「範囲が広い」こと、です。とにかく、ひたすら、広いのです。そうすると、用語の扱いが難しくなります。これは、どういうことかというと、用語の単一の意味を覚えても意味が無く、全体の中で、どういう位置付けなのか、も、合わせて理解していなければならないのです。例えば、誰でも知っているWBSという言葉があります。ワークブレークダウンストラクチャーですね。おそらく、PMPを目指す人の大半が知っているでしょう。では、WBSの定義です。

Work Breakdown Structure (WBS). A hierarchical decomposition of the total scope of work to be carried out by the project team to accomplish the project objectives and create the required deliverables.

PMBOK®GUIDE 7th. Edition Page 81.

日本語にしてみましょう。「ワーク・ブレークダウン・ストラクチャー(WBS)。プロジェクトの目的を達成し、必要なdeliverablesを作成するために、プロジェクトチームが実施すべき作業の総スコープを、階層的に分解したもの。」となります。ようするに、スコープを、階層的に分解したモノ、ということがわかります。これだけではWBSそれ自体を説明しているとは言えません。WBSはバックログと何が違うのか。WBSはどんな計画に基づいて作成されるのか。そもそもWBSはいつ、誰が作るのか。WBSは何と同時に作られるのか。適応型の場合はどうなるのか。こうしたことは、ある程度全体が見えていないと、疑問に思うこともできないのです。疑問を持てないと、調べたり、興味を持つことも無いでしょう。

つまり、プロジェクトマネジメント知識体系全体を、全体とした場合、一つ一つの用語は、部分、となります。部分を理解するには全体を理解していなければなりません。逆に、全体を理解するには部分を理解していなければなりません。

今回、数年ぶりに3冊の用語集を統合した用語集を作成してみました。全て、英語から翻訳する作業を行いました。結果70ページという大作になってしまいました。さて、この作業から、多くの事を学びました。用語集の意味は、「どの単語を掲載するか、自分で考える」ところにあります。全体感の中で、これは、いる・いらない、を識別していきます。これは全体感に照らす、という作業でした。

とはいえ、学習しはじめた段階だと、全体感がそもそも無いので、それは、一般書籍やガイドを読んで、習得していく必要があります。しかし、その前に、用語集をざっと読むのも良い方法と感じました。用語集を全部読みます。用語集を読むことで、脳内にフックができます。この状態で、例えばガイドを読んでみます。全く事前知識が無いときよりも、読みやすいはずなのです。

次に、ガイドをざっと読んだら、もう一度用語集を読みます。すると、最初に読んだ時と認識が違ってきます。違うところに疑問を感じると思います。

そして、自分の用語集を作っていきます。実は、これが最も大切な作業だと思います。以前、対面で授業を行っていた時には、試験対策の中で、単語帳を作る、というワークも行っていました。やはり、単語帳みたいなものは、便利ですからね。しかし、今は、デジタル単語帳や、様々なツールがあり、さらに便利になっているようです。

是非、自分の手でまとめた、用語集、作ってみて下さい。それではまた!

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