Nick/野村です。

新たなガイドが年内にリリースされます

公式情報はみあたらないのですが

PMIからの非公式情報では、2025年3Qリリース、というものがありました。実際には、3Qから4Qというところでしょう。かつてのガイドも、概ね年末にリリースされていたような記憶があります。まあ、ざっくり、年内ギリギリと予想しています(とはいえ、最近、いい意味で予想を裏切るPMIですので、早くなるかも知れません)。

そもそもPMBOKガイドとは何か?

こちらの以前の記事にも書いていますが、その名の通り、「ガイド」です。つまりガイドブックなのです。ガイドブックは土地そのものではないので、ガイドを片手に「自分で探索する」必要があります。少なくとも一度はやってみる、という姿勢が求められます。登山のガイドブックを何度も呼んで暗記しても、リアルな登山から得られる情報や経験と比べたら、1%にもみたないものしか得られません。しかし、事前情報無しで登山に行くよりは、下調べしておいたほうが良い経験ができる、そういうものだと思うのです。

改訂

今回の改訂で、8版になります。私はうすっぺらいガイド96、爆発的に流行った2000、分厚くなり始めた3版、色々なガイドを読んできました。多分全部手元にあります(96だけは日本語版しか無いけど)。
かつての改訂から分析してみます。改訂の目的は、時代の変化に追いつくための、という側面があります。
リアルな山は、数年で地形が大きく変わることもありませんが、プロジェクトマネジメントの世界は、短期間に大きく変化していきます。変化に「ついていく」ための改訂が行われています。

しかし、この「ついていく」速度、昔はとても遅かったのです。あるキーワードが世の中に登場してから30年くらいで、やっとガイドに収録される、そんな状況が長いこと続いていました。未来予測型ののんびりした世界観の中ではそんなもんかな、という状況でした。その結果、アジャイルマニフェストが出た後も、スクラムガイドが出た後も、長いこと、PMIはPMBOKガイドに収録せず、避けてきた、というわけです。しかし、6版あたりから、追いつく速度が急激に加速しているように感じられます。8版では生成AIって言葉が普通に使われるようになると思うのです。

もうひとつの目的は、「ガイドの方法の改訂」があると思います。「どう説明すればよりベターか?」を常に模索しています。これはバージョン毎の相違点を調べるとわかりますね。新たに書かれたところは、これまでのガイドと書きっぷりが違っていて用語の統一ができていなかったりしています。また、表現を、ほんの僅かずつ、変化させているところもあります。たとえば古いガイドをお持ちの方は、「プロジェクトマネジメント」という言葉の定義を調べてみて下さい。同じ事を指し示しつつ、表現の方法を、僅かずつ変えてきています。
思い起こされるのは2000から3版への激変と、6版から7版への激変でした。特に知識エリアとプロセス群を説明の骨格からあっさり捨てたのは見事でした。HowからWhatへの変化が起きたのです。6版まではHowを求める人には読みやすかったのですが、本質は探しにくかった。7版は、本質よりHowを求める人にはつらいかもしれません。8版は、また、大きく変化するかもしれませんね。楽しみです。

PMP試験は?

これは、ガイドの改訂→E.C.O.改訂、という伝統により試験の改訂が起こります。完全に推測ですが、割と早い時期にE.C.O.が公開されると思います。これは最近の傾向としか言いようが無いのですが、なんとなく、PMP試験そのものやE.C.O.のほうが、ガイド改訂より、aggressiveに変化しているように思えるのです。
可能性は低いですが、年末のE.C.O.リリース、年明けからの新試験もあり得ます。最近のPMIの速度感だと有り得ない話ではないのです。

昔はガイド改訂→2年後にE.C.O.改訂、というのんびりした周期でしたし、当時は「ガイドもreferenceの一つ」とE.C.O.に明記されていました。しかし最近は、すっかり、「ガイド?関係無い」って扱いになっています。

実は、CAPM試験は、2022年から23年にかけて、E.C.O.の改訂と新試験開始、が行われました。このE.C.O.がなかなか秀逸で、CAPMなのにBAの役割も試験範囲に含んでいます。この変化は興味深い。また、改訂から新試験まで、1年以上かかったような記憶があります。
一方、PMPは、2021年にE.C.O.を改訂しています。改訂と同時に新試験だったように思います(違ってたらごめんなさい)。PMP E.C.O.は19年改訂、21年1月新試験でした。やはりE.C.O.リリースから時間をかけて新試験をリリースしています。
そして、PMPのE.C.O.とCAPMのE.C.O.、雰囲気がかなり違うのです。無論別人が作っているのだろうとは思いますが、PMPの新試験リリースから1年程度で、CAPMのE.C.O.は全く変えてくる・・・なかなかやるなぁ、と、思ったものです。
その昔のゆったりとした予測可能な仕事をしてきたPMIと、今のPMIは、かなり変わったなぁ、と、感じています。今回、E.C.O.から新試験まで1年かけないんじゃないか、そんな予感がしています。

と、話が脱線しましたが、次のPMP E.C.O.どんな変化が起こるか、とても楽しみです!

投稿者プロフィール

nick有限会社システムマネジメントアンドコントロール 取締役社長
Nick/野村隆昌。1970年生まれ。秋田大学鉱山学部土木工学科卒。有限会社システムマネジメントアンドコントロール取締役社長。PMP、PMI-ACP。東大和市と飯能市に拠点。プロジェクトマネジメントとプロダクトマネジメントのトレーニングと伴走が専門。

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