「支援」の考え方について

有限会社システムマネジメントアンドコントロールでは、設立以来、20年以上、組織向けの、事業開発、プロダクトマネジメント、プロジェクトマネジメントの支援を行ってきました。コンサルティングではなく、支援です。基本的に、参加や伴走した状態で、人、チームを育成すること、プロセスを整えること、を、行います。人とチームをempowerします。では、支援の考え方を説明したいと思います。

なお、弊社のもう一つの事業である、「トレーニング」については、こちらをご覧下さい。

観察とダイアローグが基礎

昔は、コンサルティングという仕事をしていました。これは、一歩引いて、外から、話を聞いて、分析し、最善解を提供する、というものでしょた。しかし、この方法は、事業開発においては有効ではありません。まず、事業開発は多少なりとも新奇性ががあるため、分析があまり有効ではありません。一緒に探索すること、一緒にリサーチすることが必要です。そして、マネジメントのありかたを時間をかけて修正していく必要があります。「マネジメントに唯一最善解は無い」とミンツバーグが言う通り、「これがベストです、あとは頑張ってください」というわけにはいかないのです。そこで、「プロジェクトチームに入る」形式での支援を行うようになりました。2010年にはそのスタイルとなりました。

その頃から、じわじわと、より状況適応型の仕事の割合が増えてきました。モノをどう作るか?ではなく、求められているモノ・コトは何か?という問いに変わってきたのです。このあたりから、比較的高速な、新規事業開発(サービス開発、プロダクト開発)が支援対象になってきました。

そうなると、チームが素早く成果を出すことが求められます。もはやテクニカルなプロセスの定義などではなく、本格的な状況適応型の働き方、チームをどう作るか?育てるか?など、人間系の環境作りが私の仕事になってきました。その結果が、観察とダイアローグが全ての基礎、という考え方です。私自身もチームメンバーも、それぞれ観察を行い、ダイアローグを積み重ねることによって、関係を作り、その上で、迅速に仕事をする、ということがだんだんと当たり前になってきました。

トレーニングでも支援でも、ダイアローグの方法、面談の方法から、ワークショップで実践的に共に学んだり、また、実務で実践しています。そこが上手くいかなければ、何もかも上手くいかないのです。だって、関係が壊れていたら心理安全(心理的安全性)の取り組みなんて出来ないですよね。

標語も変化してきました。2020年頃からの標語は、「変化を導く人を育てる」「ダイアローグで、関係を作る」「関係がチームを作る」でした。2024年からは「関係が導く」、そして、2025年には、「関係の質以上にマネジメントの質は高くならない」という標語を掲げるようになりました。

私の支援のスタイルは、観察とダイアローグ(対話・面談)→介入、が基本です。報告をしてもらい、分析し、指示する、ではありません。

テクニカル面の基礎

とはいえ、プロダクトマネジメントのテクニカルな知識も、提供し実践していかなければなりません。言葉の定義の観点で、次のような書籍を、基礎としています。

まず、アントレプレナーの教科書(英語版は、The Four Steps To The Epiphany)は、顧客開発のプロセスであり、考え方の軸足になるものです。精神的支柱と言っても良いでしょう。次に、ビジネスモデルジェネレーションは、事業開発の初期〜PIVOTを繰り返している間に、ビジネスモデルのスナップショットを整理していくための道具となります。そして、リーンスタートアップは、最初のリリースに向けての製造と、最初のリリース後のインクリメンタルな製造を行い続けるための考え方を提供してくれます。最後にPMBOK®ガイドは、非常に読みにくい本ですが、プロジェクトマネジメントとプロダクトマネジメントの両面について、考え方とツールを提供してくれます。

その他、100冊程度の参考書を背景に、支援に取り組んでいます。

提供方法

いずれの方法でも、こちらからチームに入ります。短期密着型の場合、毎日のミーティングに参加し、参加者として振る舞います。観察と対話を通して、必要な介入を行います。ただ、それは、指示を行うものではありません。

長期伴走型の場合は、チームの打ち合わせに入る場合と、入らない場合があります。入る場合は、毎週のレトロスペクティヴに参加するなど、週に一度は、ミーティングに参加し、介入します。入らない場合でもこちらからコンタクトしていきます。毎週報告してもらう、のではなく、毎週こちらから様子を観察し、介入します。

また、PMO/PdMOの設立から運用を伴走しながら支援することも行っています。それぞれのアジャイルチームの状態を積極的に観察し、PMOの在り方を修正することを支援します。また、追加のトレーニングの企画・運営を行うこともできます。

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