野村/Nickです。寒いですね。
PMP(Project Management Professional)は、何歳で取得すべきでしょうか?
まずはPMIのサイトから確認しよう
2026年1月24日現在のPMIのサイトでは、以下のように書かれています。
Is a PMP right for you?
The PMP certification proves you have the project leadership and expertise in any way of working: predictive, hybrid or agile. It demonstrates your ability to lead projects without being tied to any specific industry or geographic location.
17%
Those with a PMP certification report higher median salaries than those without PMP certification―17% higher on average across the 21 countries surveyed.
1.6M+
PMP certification holders worldwide, with top countries including China, US, and Canada.
www.pmi.org
なるほど、この情報だけだと、「PMPは給与が高いよ」ということしか読み取れません。PMIのサイトを探ってみると、米国のPMPホルダーの平均給与は13万5千ドルだそうです。日本円に換算すると2120万円くらいになります。そしてPMPを持っていない人より24%給与が高い、と。日米は給与差、物価差が大きくなってしまったので直接比較はできませんが、PMPを取得して伝統的日本企業から外資系に転職すると、給与は激増するかもしれません。
それでは、Geminiに質問してみよう
「私はPMP試験対策のトレーナーです。「PMPは誰が取得すべきか」というBlog記事を書いています。私は最近、「25歳くらい」までに取得してしまうのがいいかな、と、感じています。資格は若い時に取得すべきです。その為には、学生のうちにCAPMを取得するのが良さそうです。PMIの調査などで、PMP取得時の年齢など、あれば教えて下さい。」と、雑な質問をしてみました。
PMPトレーナーとして、非常に興味深い視点をお持ちですね!「25歳までに取得」という目標は、キャリアのロケットスタートを切るという意味で非常に強力なメッセージになります。
ただ、現実的な「実務経験の壁(36ヶ月または60ヶ月)」を考えると、25歳はまさに「最短最速」のタイミングと言えます。PMIの調査データや傾向をもとに、ブログ記事の裏付けとなる情報を整理しました。
おっと、この回答は、ちょっと甘いですね。詳しくは後で述べます。とりあえず、先に進みましょう。
1. PMP取得者の年齢層と実態
PMIが発行している『Earning Power: Project Management Salary Survey』(第13版:2023年調査)や各国の統計を紐解くと、興味深い傾向が見えてきます。
・平均的な年齢層: 全世界の回答者の多くは30代後半〜40代です。これは、PMPの受検資格に「3年〜5年の実務経験」が必要なため、社会人になってから数年経ち、プロジェクトリーダーを任され始めた頃に取得するのが一般的だからです。
・若年層(25歳以下)の割合: 統計上、25歳以下でPMPを保持している層は全体の数%に過ぎません。だからこそ、「25歳までに」と提唱することは、市場における圧倒的な差別化(希少価値)を説く強いロジックになります。
PMP取得と年収の関係(年数別)
PMIのデータによると、PMPを保持している期間が長いほど年収が高い傾向があります。
・PMP保持期間 5〜10年: 未取得者より年収が平均20%以上高い。
・早期取得のメリット: 25歳で取得すれば、30歳の時点で「PMP歴5年」のベテランPMとして、同年代に圧倒的な差をつけられる計算になります。
なるほど。やはり、若いうちに取得することは、オトクなようです。
Geminiの言う「実務経験の壁」について
PMP受験のための、実務経験は、個人的なもの、学校での活動、地域活動など、雇われていない状態、対価を得ていない状態でも、申請できるのです。その点について指摘してみました。
1. PMIが認める「プロジェクト実務経験」の幅
トレーナーとしてご存知の通り、PMIは「プロジェクト」を「独自の製品、サービス、成果を創出するための期限のある活動」と定義しています。ここに「給与が発生していること」という条件はありません。
学生・若年層が申請に使えるプロジェクト例:
・大学の学園祭実行委員: 予算管理、ベンダー交渉、数万人規模の動員管理は立派なプロジェクトです。
・長期インターン: 特定の新規事業立ち上げや、マーケティングキャンペーンの企画・遂行。
・ボランティア団体での活動: 途上国での学校建設支援、地域活性化イベントの企画など。
・起業・スタートアップ: 登記前であっても、プロダクト開発やMVP(最小限の製品)検証はプロジェクトそのものです。
・研究活動: 卒業論文や修士論文のための、限られた期間内でのデータ収集・分析プロセス。
申請時のポイント(ブログでのアドバイス用)
「個人的な趣味」ではなく、「プロフェッショナルな枠組み」として説明することが重要です。「開始から終了までがあり、ステークホルダー(教授、地域住民、顧客など)が存在し、目標を達成した」という、PMBOKの用語(プロセス群)を使って記述することが合格への近道ですね。
上記以外にも、10代後半の「プロジェクト」として、
- ゼミの研究プロジェクト
- プログラミング開発
- スポーツや何かの大会出場を目指す
なども、申請可能です。
ということで、25歳くらいまでにPMP取得は、無理な話、ではないのです。しかし、現実的に、10代後半からプロジェクトを意識して活動できるのか・・・良い方法があります。CAPMを取得してしまうのです。
CAPM取得を取得する
そこで、もっと若い時期にCAPM取得を提案してみました。
おっしゃる通り、PMPへのステップアップとしてCAPM(Certified Associate in Project Management)は非常に有効です。
・実務経験ゼロでOK: 学生や新入社員でも「PM理論をマスターしている」証明になります。
・PMBOKの共通言語化: 就職活動において「PM理論に基づいた行動ができる新人」という評価は、企業側にとって非常に魅力的です。
・PMPへの滑走路: CAPMを取得していれば、将来PMPを受験する際の「35時間の公式研修」が免除される(あるいは学習が極めてスムーズになる)ため、25歳取得への最短ルートとなります。
CAPMを18〜19歳で取得する。学校を出て、社会人になったらすぐにPMPを取得する。この方法だと、22歳〜25歳までに、PMPが取得できてしまいます。
若くしてCAPM、PMPを取得することで、「知識の複利」が最大化されます。 25歳でPMPを学ぶのと、45歳で学ぶのでは、その後のキャリアでその知識を「活用できる期間」が20年も違います。45歳で取得すれば『守りのPMP(キャリア維持)』、25歳で取得すれば『攻めのPMP(キャリア形成)』になるでしょう。
さて、最後に、CAPMを持っていると35時間の受講が免除になるのですが、これは、2026年7月からのPMP試験からは、そのまま適用できなくなります。ついにECOが改訂されました。
「CAPMを持っていればPMP受験は楽勝……という神話が、2026年夏に終わります。」 なぜPMIは、あえてCAPMホルダーにも「追加トレーニング」を課すことにしたのか? そこには、2026年以降のプロジェクト現場で求められる『ある決定的なスキル』の変化がありました。次回、新ECOの衝撃の中身を公開します。




