PMP、CPAM用練習問題を作成・投稿するBOT(2025年10月版)

野村です。こんばんは。もう、PMP試験に向けて、練習問題を買い漁る必要はありません。練習問題は、生成AIに生成させてしまいましょう。

自動化+GenAIで練習問題を作れる?

はい、作れます。実はこの仕組み、第二弾です。第一弾のときには、自動化の仕組みの構築がイマイチだったので、全部潰して作り直しました。所要時間は、1時間くらいでした。超簡単です。

どんな仕組み?

自動化は n8n[^1] です。n8nはGenAIを含む700以上の外部サービスと連携し、タイマーやイベントをトリガーに、自動で通知・アラートを送信することができます。

そして、GenAI。今回は Google Gemini[^2] のAPIを使っています。

今回のPMP、CAPM練習問題作成BOTは、「決まった時間に起動する」「Geminiにプロンプトを投げる」「出力を Mattermost[^3] に投げる」という、ただ、それだけ、です。非常にシンプルではあります。

「n8nのワークフローを示す図(PMP・CAPM練習問題作成BOTのプロセス)」

やたらシンプルです。

でもそれってお高いんでしょ?

それがなんと…無料です!ポイントはn8nは、ローカル環境にインストールする分には、無料だ、というところなのです。そして、限界はありそうですが、Geminiも無料のAPIを使っています(今回の実験は、商用利用ではないので無料のもので大丈夫だと考えています)。

でもAIってハルシネーションが…

もちろんありますが、プロンプト設計や検証ステップを入れることで低減できます。この程度の作業であれば、設計とプロンプトの工夫でなんとかなります。既に人間よりミスは少ないです(エビデンスはありませんが、自分自身、PMPの練習問題を20年間、何百問も作ってきたので、それとの定性的な比較によるものです)。もう少しシビアな世界であれば、「別のモデルに検証させる」ことで、格段に精度はあがります(今回は必要ないと判断したのでやっていません)。今回のn8nによる自動化でも、プロンプトをいかに厳しく設定するか、そこが仕事になります。

そもそも、正解を出力させません。正解は、自分の手で、生成AIに質問すれば良いのです。おかしいと思ったら、自分で自分の生成AIとダイアローグしましょう。

実際、 Local LLM[^4] や、いくつかのモデルでも試していますが、挙動を制御しやすいため、偏りやハルシネーションの発生をかなり抑制できます。なお、PMIが作った問題を、複数のGenAIのモデルに解かせる実験を、日々行っています。結構、PMIの問題の正解を否定すること、多いですよ。厳密には、PMI-ACP試験対策の正解と異なる判断をすることが多い、ということでしょう。やりとりをして、PMIはなぜこれが正解なのか?をダイアローグしています。とても勉強になります。

最後にn8nで出来ること

ざっくりとリストにしてもらいました。今回はGeminiです。

  • AIメールアシスタント:新着メールをAIで自動分類・要約し、Slackなどに通知する。
  • リード情報自動登録・通知ツール:Webフォームの入力内容をCRMに登録し、担当者に即時通知する。
  • 在庫連動・ECサイト自動化ツール:ECサイトの注文をトリガーに、在庫・会計・配送システムを自動連動させる。
  • 定時Web情報収集・レポート自動作成:毎日定刻にWeb情報を収集・整形し、レポートを自動生成してチームに送信する。
  • SNS投稿監視・アラートツール:自社関連のSNS投稿を監視し、重要な内容をAIで判定して即座にアラートを出す。
  • 経費精算データ自動入力ツール:領収書画像をAI OCRで読み取り、抽出した情報を会計ソフトに自動入力する。
  • SaaSアカウント自動発行・削除ツール:入退社情報に基づき、関連するSaaSアカウントの作成・停止を自動で行う。
  • データバックアップ・アーカイブツール:データベースから定期的にデータを抽出し、暗号化してクラウドストレージに自動バックアップする。
  • Googleフォーム回答自動整理・通知:Googleフォームの回答を条件で振り分け、Notionなどへ転記し、担当者にLINE通知する。
  • 定期タスク自動生成・進捗管理:毎週の定型タスクをプロジェクト管理ツールに自動生成し、期限が近いタスクをリマインド通知する。

という感じで、自分のPCでも、練習問題を自動的に生成して、定期的に投げる、とか、できます。やってみてください。

脚注

[^1]: n8n — オープンソースのワークフロー自動化ツール。Node.jsベースで、ZapierやMakeのように複数サービスを連携できる。Dockerまたはローカル環境で無料利用可。 [^2]: Google Gemini — Googleが提供する生成AIモデル群。gemini-1.5-pro などのAPIを介してテキスト生成・コード生成・要約が可能。無料枠あり。 [^3]: Mattermost — オープンソースのチームチャットツール。Slack互換のWebhook APIを持ち、n8nなどからメッセージ自動投稿が可能。 [^4]: Local LLM(Large Language Model) — クラウドに接続せず、ローカル環境で動作する大規模言語モデル。代表例はOllama、LM Studio、Text Generation WebUIなど。

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