PMP

PMP(Project Management Professional)とは?

PMPの定義

米国のPMI(Project Management Institute)が運営する、世界的な認定資格制度です。1984年に資格は創設され、2000年頃グローバルな認知の高まりと共に日本にも普及しました。2021年以降は試験内容が大きく変わり、アジャイルとハイブリッドの側面が強く強調されるようになりました。

PMI本部では、PMPについて以下のように表現しています。

Demonstrate your ability to lead projects in any industry with this globally recognized certification and open the door to a world of opportunities. The Project Management Professional® certification acknowledges candidates who are skilled at managing the people, processes, and business priorities of professional projects.

この世界的に認められた資格で、あらゆる業界のプロジェクトをリードする能力を証明し、可能性の世界への扉を開きましょう。プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル®(PMP®)認定は、専門的なプロジェクトにおける「人、プロセス、およびビジネスの優先事項」をマネジメントするスキルを持つ候補者を認定するものです。

このように、PMPは歴史ある信頼された資格制度です。とてもお勧めです。気になる方は、是非、PMI本部のPMPの案内ページをご覧下さい。情報は必ず本家本元の一次情報を参照しましょう。

プロジェクトとオペレーションの違い

PMPを目指す上で、最初に気になるのは、受験資格です。PMI本部のPMPの案内ページでは、受験資格として、高校卒業の場合は、Minimum 60 months/5 years experience leading and managing projects within the past eight years(60ヶ月/5年間のプロジェクトのリーディング及びマネージング)、大学卒業の場合は36 months/3 years experience leading and managing projects within the past eight years(60ヶ月/5年間のプロジェクトのリーディング及びマネージング)という実務経験を求めています。では、プロジェクトとはどう定義されるでしょうか?

プロジェクトとは、「独自性」と「有期性」を持つ仕事です。つまり、同一では無い、区切りのある仕事です。たとえば、トンネルを掘る仕事を繰り返していたとしても、一つ一つのトンネルを穿つ施工方法は同じではありません。設計も異なります。独自性がある、ということができます。また、延々と終わり無くトンネルを掘ることはありません。かならず終わりを迎えます。

プロジェクトの対局にあるものが、オペレーションです。オペレーションは、「反復」し「終わりが無い」仕事です。たとえば、飲食店の通常営業は、基本的に同じことの繰り返しですし、その仕事に終わりはありません。経理担当の日常業務も、反復し、終わりの無い仕事を続けます。しかし、どちらの仕事にも、そこからプロジェクトが発生します。飲食店で、通常とは異なる2週間のイベントを行う、これは独自性と有期性があります。経理担当も、(詳しくは知りませんが)大きな法改正のあったときの決算処理には独自性と有期性が発生します。

そう考えてみると、どのような人も、少なからず、プロジェクトに関わっているのです。たとえば大学院の修士論文執筆のための研究。これはプロジェクトです(実際、これでPMP受験の実務経験として申請し、PMIからの監査も通った人が居ます)。会社設立のための事業計画作成、会社設立後の営業資料作成、これらもそれぞれプロジェクトです(私はこれも、PMP受験の実務経験として申請しました)。会社で行っているクライアントワーク意外にも、様々なプロジェクトに、私達は関わっています。

PMPとPMBOKガイド

PMPを目指す上で、必ず必要なのは、PMIが発行するPMBOKガイドに沿った学習です。PMBOKガイドは、6版、7版の両方をお勧めします。6版(現在は、Process Groups: A Practice Guide)と7版では編集方針が全く異なるため、両方利用します(弊社のコースでは、PDF版でも構わないので、両方必ず入手していただきます)。

6版は、全体を5つのプロセス群(立ち上げ、計画、実行、監視コントロール、終結)と10の知識エリア(統合、スコープ、タイム、コスト、品質、資源、コミュニケーション、リスク、調達、ステークホルダー)というマトリックスでデザインしています。その中に、プロセスを定義しています。たとえば、スコープマネジメント知識エリアの計画プロセス群に該当するプロセスは、スコープマネジメント計画、スコープ定義、要求収集、WBS作成、となります。

学習を進める上では、このプロセス群と知識エリアのマトリクスはとても役に立ちます。地図のようなもの、ですね。

7版は、そうした枠組みが緩くデザインされています。しかし、強く「原理・原則」を示しています。「価値と成果」に最短な方法論を自分で考えることが求められます。

6版はHowを重視しています。自由に考えることをマトリクス構造が奪っているという欠点があります。7版はWhatを重視しています。どのような価値と成果を追求するか、から、自由に考えることができます。このことをさらに言い換えると、6版は、割と詳細な碁盤の目の地図、7版は、探検すべき対象を定義している、そんな印象です。なにしろ、ガイドは所詮ガイドであり、ガイドブックです。ガイドや地図は土地そのものではないのです。ガイドを元に、自分で実践することが必要です。なお、ガイドに書いてあることそのものは、直接、PMP試験で問われることはありません。知識は知っているものとして扱われ、知識それ自体は問われません。問われるのは、「あなたは最初に何をするか?」なのです

PMP試験の最新動向

1. 試験の核心的な変化:アジャイルとハイブリッドの時代へ

2021年1月にPMP試験の出題範囲(Exam Content Outline, ECO)が大幅に改定され、試験は単なる知識の暗記から、実務での問題解決能力を問う内容へと進化しました。シチュエーショナル問題で「あなたはプロジェクトマネジャーとして最初に何を行いますか?」と問われます。

現在のPMP試験は、3つのドメインに焦点を当てています。

  1. People(人): プロジェクトチームのリーダーシップ、モチベーション、コミュニケーション(出題比率:約42%)
  2. Process(プロセス): 伝統的(Predictive)、アジャイル(Agile)、およびハイブリッドなアプローチでのプロセス適用(出題比率:約50%)
  3. Business Environment(ビジネス環境): 組織戦略とプロジェクトの整合性の確保(出題比率:約8%)

2. なぜアジャイルと「人」の側面が重要なのか?

プロジェクトの約半数がアジャイルまたはハイブリッド環境で行われている現代において、PMPは従来のウォーターフォール型マネジメントだけでなく、変化に柔軟に対応するアジャイルな考え方を理解していることを要求しています。考え方がスコープ中心主義からチーム中心主義に変わった、ということです。

また、People(人)のドメインが最大比率を占めることから、チームの協調性、衝突解決、リーダーシップといったソフトスキル(パワースキル)が、資格取得の鍵となりました。

PMP資格を取得する3つのメリット

1. マネジメント学習のスタートラインに立つ

世界標準のプロジェクトマネジメント体系的な知識を習得し、プロジェクトマネジメントに関する共通言語思考フレームワークを身につけられます。これは、実務経験を理論で裏付け、さらなる成長を目指す上での確固たる基礎となります。

2. 転職など人生の節目を迎える原動力となる

資格取得に必要な実務経験や学習を通じて、自身のキャリアを棚卸しし、自己肯定感を高められます。この達成感が、キャリアチェンジや昇進といった重要な決断を下す際の強力な自信と原動力となります。実際、「転職検討中」「産休中」など、人生の節目の前後に取得を目指す人が多いように感じます。特に、転職前にPMPを取得して、転職を有利にするケースが目立ちます。今でもPMPは転職に有利な資格として評価されています。

3. 報酬の向上とキャリアアップの機会拡大

PMPは世界的に認知されており、特に多国籍企業やPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)では高く評価されます。資格保有者は非保有者と比べて高い報酬を得る傾向にあり、より規模の大きな、または重要なプロジェクトへのアサイン機会が増加します。

以上のように、PMP取得には多くのメリットがあります。私の主観ですが、20年前と比べると、取得年齢が若返ってきている気がします。若いうちに取得して、人生を踏み出す、そんな人が増えています。

世界標準のスキルを、最短ルートで獲得する

PMPの価値を理解した今、行動を起こす時です。

この詳細な解説を最後まで読み進めたあなたは、PMPが単なる資格ではなく、あなたの市場価値とプロジェクト成功率を向上させるための必須の「自己投資」であることを、誰よりも理解しています。

しかし、その道のりは決して楽ではありません。

最新のPMP試験は、知識だけでなくアジャイルな状況判断力を求めます。独学で挫折するのではなく、最新の傾向に完全に対応し、モチベーションを維持するシステムが必要です。

私は、あなたの熱意を無駄にしません。

  • 動画などデジタルコンテンツで知識定着を加速。
  • 毎週3時間のライブ講義コミュニティで挫折を防ぐ。
  • Gemini AI演習で無制限の練習問題を。

あなたの持つ「熱意」と、私たちの「最新学習システム」が組み合わされば、合格はもはや必然です。

迷わず、PMP試験対策2025の全貌を確認してください

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