
プロダクトマネジャーの苦痛を取り除く
ブートキャンプを終えたDXチーム(事業開発チーム)は実務に没頭していきます。プロダクトマネジャーは、日々様々な課題に遭遇しますが、責任感から、自力でなんとかしようとしてしまいます。プロダクトマネジャーは、それぞれ異なるチームで、異なるプロダクトに向き合い、異なる現状に向き合い、異なる課題を抱えています。プロダクトマネジャー同士が、直接対話することは案外難しいのです。そうでなくともプロダクトマネジャーの仕事は、「唯一最善解はない」ため、答えのない苦痛を感じ続けます。プロダクトマネジャーは、孤立・孤独感、不安感という苦痛を解決出来ずにいます。そうした苦痛を取り除くため、長期間、定期的に相互学習する場を作っていきます。
短期では学べないことをじっくりと習得する
たとえば、「チームを観察する力を養う」ことを考えてみてください。仮に1日かけて、観察の方法や着眼点を学んだところで、その能力はすぐに鍛えられるものではありません。人、チームに関する能力を高めることは時間がかかるのです。身体を鍛えるように、心を鍛えていく必要があります(ここでいう、心を鍛えるとは、タフになる、という意味ではなく、心の扱いができるようになる、という意味です)。
テクニカルなスキルを習得する
事業開発は時間軸でプロダクトマネジャーの使う能力がかなり違います。たとえば順調に進んで、プロダクトの初期リリースをした、と、します。そのフェーズでは、もう、探索をすることは少なくなります。ひたすらインクリメントを高速に作ること、ユーザを増やすことに専念していきます。すると、探索することそれ自体から遠ざかり、その感覚を忘れてしまいます。時には、探索、リサーチなども体験すべきです。
他のプロダクトマネジャーはその時、探索で苦労しているかもしれません。相互学習の場で、そうした話題をダイアローグし、また、互いにフィードバックしあうことで、気付き(Awareness)を増大させていきます。これ自体がテクニカルなスキルの習得へと繋がります。
持論を持つ
このトレーニングは、「講師が一方的に教える」のではなく、一人一人が持論を説明し、ダイアローグできるようになることが目標です。チーム育成の持論、自己認識の方法の持論、感情の観察の持論、関係の観察の持論。そうしたものを、日々の実務を通じ獲得し、それを、他の参加者に説明する。そんな場づくりを行います。
弊社(野村)はどう関わるのか?
ここまで述べた場づくりは、簡単ではありません。それぞれが方法を考え、それぞれが自発的に行動するよう促さなければなりません。そのようなファシリテーションを時間をかけて行っていきます。そのため、ある程度基礎的なレクチャーを繰り返しながら、時にはテクニカルなトレーニングも提供しながら、四半期毎〜年単位のファシリテーションを行います。週に一度、2時間。就労時間の5%をそれに割きます。5%の時間を割くことで、5%以上の時間的効果を生み出します。
フラットな関係から
場づくりを目指しますが、その基礎は、関わる人全員のフラットな関係を作るところから始まります。基本的な対象者は、プロダクトマネジャーですが、プロダクトデザイナーやエンジニアの方も、参加できます。ただ、その時に「私はXXXだから」という気持ちを捨てなければなりません。属性はエンジニアだとしても、この場では、その拘りは手放す必要があります。もちろん、プロダクトマネジャーという拘りも手放しましょう。
どんなトレーニングを行うのか?
私が提供するコンテンツ
必要に応じ、様々なコンテンツを提供します。多くの時間を、参加している人同士のダイアローグに費やします。
Interpersonal Skills
EQI行動特性検査による自己認識(数週間)、ダイアローグ、観察、関係の観察、様々な(インタビューを含む)面談、認知バイアス、関係が導く(シェアド・リーダーシップ)、思考法・発想法、マインドフルネスなど。
Technical Skills
顧客開発、プロダクトマネジメント、プロジェクトマネジメント、アジャイル、BMC、シナリオプランニング、プロダクト戦略、デザインスプリント、ステークホルダー戦略、本の読み方、記憶法、マインドマップ、など。
上記の多くはzoomでも実施可能ですが、一部は対面であるべきです。また、四半期や半期に一度、対面でイベントを開催することで、緊張感を保つようにしています。